事業所数が最も多いのは浜松市。大手二輪車メーカーの本社も浜松市にあり、二輪車・原動機付自転車の輸出額は全国トップです。

そのほかにも、楽器生産・販売量においては、世界トップクラスの企業を中心に中小協力メーカーが数多く集積しており、ピアノの出荷は全国シェア100％となっています。

一方静岡県東部では、富士山の豊富な水源をもとに製紙・化学工業が発達しています。静岡市、浜松市に次いで事業所数の多い富士市周辺には、紙・パルプ業界における国内トップクラスの企業グループの生産拠点をはじめ、白板紙や衛生用紙などを生産する多くのメーカーが集積。全国有数の紙産地となっており、パルプ・紙・紙加工品の製造品出荷額は全国1位を誇っています。

製造品出荷額3位の湖西市は、主に自動車関連や、電気機器関連の工業が町を支えています。製造品出荷額は１兆7300億円を超えており、人口一人当たりで換算するとトップクラスにランクされています。

県全体の第一次産業では、全国有数の長い日照時間を生かした農業が盛んです。

静岡県は、全国の茶面積と収穫量の約40％を占める日本一の茶どころ。牧之原をはじめ、磐田原・愛鷹山・小笠山山麓、安倍川・大井川・天竜川流域の山間部など20以上の茶の産地があります。

農業産出額1位の浜松市は、みかんをはじめいよかん、はっさく、ネーブルなどかんきつ類 の主産地。2位の富士宮市は朝霧高原での酪農や畜産が盛んとなっています。

水産業を見ると、沿岸ではシラスやサクラエビ、沖合から遠洋ではカツオやマグロの水揚げが盛ん。

漁獲量を見ると、焼津市と沼津市が他市町に比べて圧倒的な差を見せています。どちらも焼津漁港と沼津漁港という日本でも有数の漁港を持ち、特に焼津漁港は日本のマグロ水揚げ量の3分の1を誇っています。

日本の各県の地形や地質、歴史、文化、産業など多彩な特徴と魅力を、地図を読み解きながら紹介するマップエンターテインメント。静岡の知っているようで知られていない意外な素顔に迫ります。思わず地図を片手に、行って確かめてみたくなる情報を満載！