熊本では九州新幹線開業により人の移動が大幅に増加
九州経済調査協会（福岡市）、地方経済総合研究所（熊本市）、九州経済研究所（鹿児島市）が共同で行った研究の結果発表によると、博多駅−鹿児島中央駅間の輸送人員実績は、2010（ 平成22）年の440万2000人から、2011年の1195万人に急増、その後も増加を続け、2018（平成30）年には1434万5000人に達しました。
熊本ではとくに中国・近畿へ人が多く移動していた
ちなみに、2018年度の熊本・鹿児島−山陽３県（山口、広島、岡山）の航空も含めた輸送人数は2010年度比で2.12〜2.27倍となり、京阪神３府県（兵庫、大阪、京都）との輸送人員も33〜40％増えているといいます。また、熊本から出発した人の到着地別人数を見ると、軒並み上昇しており、特に関西、中国地方に行った人の数はいずれも200％越えとなっています。
出典：九州新幹線沿線３シンクタンク共同研究「九州新幹線全線開業10年の効果と影響」
熊本が九州新幹線開通によってもたらされた影響
そして、こうした移動人口の増加に伴い、経済効果も確実に表れています。たとえば、熊本市の宿泊客数は、2010年から2019年までに72万人増（伸び率35％）となり、イベントの開催数も増加、熊本県における新幹線の経済波及効果は年間359億円（全産業売上ベース）と試算されています。
結果的に、「新幹線によって熊本の弱体化が起きるのではないか」という地元の不安は半ば杞憂に終わりました。
出典：熊本市観光統計
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・全線不通から全線開通は可能か？ くま川鉄道と南阿蘇鉄道の挑戦は続く
・熊本を走る観光列車のいろいろ。その歴史と魅力を知っておこう！
・九州新幹線の開通で人の流れは変わったのか？
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